スタッフ日記
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フィルムの裏側
2007年8月4日   文 : 砂田麻美
写真 : 飯塚美穂

朝、初めてのラッシュが行われた。
撮影済みのフィルムの中からスタッフはここではじめて実際にフィルムに
刻まれた映像を目にすることになる。

永井医院で撮影されたロケの映像が、次々とスクリーンに映し出される。
我々は今、映画を作っているんだな・・・。
そんな馬鹿みたいに当たり前な事を、今日改めて実感する。
けれど、映し出された映像の裏側に我々スタッフが居たようには
どうしても思えないから不思議だ。
撮影した時の記憶は確かにあるのに、スクリーンに見えているのは
ある家族にまつわる「映画」という名の映像にすぎない。

今日の編集中、阿部寛さん演じる良多の言葉に
思わず「人間小さいなー」と突っ込んでしまった。
続けて、良多の父親である恭平の言葉にも、
「親も親で小さいし」とつけ加えた。
すると、「これは、小さい男と怖い女の映画です」と監督の言葉がすぐさま返ってくる。
今後は、少し考えてから言葉を口にしようと思う。


 

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