今日は海辺のロケ。
まずは原田芳雄さん演じる父・恭平が一人散歩中のシーンを撮影する。
横山家の男性陣3人が散歩に出掛けるという、『歩いても歩いても』の核となるだろう
大切なシーンである。
渋い夏の帽子の被り、質のよさそうなステッキをついて
颯爽と海辺の歩道橋を歩く原田さん。
けれど、海に到着する手前の歩道橋での撮影に予想以上に時間を費やしてしまったおかげで、
海辺のシーンは時間との戦い。
砂浜を走って機材を運ぶのだが、足が砂に埋まって思うように進まない。その上、容赦ない強風。
この日ばかりは私も限界だと、この上なくきつい表情を浮かべていたからだろうか?
照明部のグッドルッキングガイ2人組が、「砂田ボーイズ」という名前で
助っ人チームを結成してくれた。
カットがかかり、モニターの移動が必要になるとどこからともなく飛んで来て、
瞬く間に機材を次の位置へと運んでくれる。
本当にありがたい。
しかしながら、「砂田ボーイズ」の一人、照明助手のG君(若干M的傾向あり)に
「じゃあ次は、あそこまで運んで下さい」とお願いすると、
「僕にもっと強く、きつく命令して下さい!!」と真顔でリクエストされ、
我ながらリアクションに詰まった。
私もまだまだだな・・・。 |