ワンダフルライフ ティーチイン
 
AFTERLIFEの五人
 

エリカ : 手挙げてる人でもしかしたら眠っていた人いるんじゃない?(客席笑)昨日眠ってた人がいたから。…じゃあ手を挙げてください。


女性 :
わたしは今日でワンダフルライフを観に来て5回目になるんですけれども(客席笑)、何度観てももっと観たいって思えて、観るたんびに新しい発見があったり、考えさせられることがあったり、観てるときがすごく幸せで充実した時間で、わたしにはとても大切な映画です。
質問なんですけども、ARATAさん、エリカさん、伊勢谷さんをキャスティングした理由というのは何だったんでしょうか?


是枝 :
3人ともオーディションという形で会わせてもらって。

特に望月くんという役をやったARATAくんに関して言うと、あの役は本当に、何か台詞をうまくしゃべるというよりは、きちんと人の話、それも一般のおじいちゃんおばあちゃん達と向き合ってきちんとその話を受け止めて、話をきいてあげることができるというのが一番のポイントだったので…まず、ほんとに申し訳ないんだけど、オーディションというか面接のようなことをさせてもらったときに、きちんと人の話が聞けて自分の言葉でしゃべれるっていうことが、第一条件というか一番大事なポイントだと思ったんですけど、ARATAくんは本当にそういうところがきちんとしていたんですよね。
それと、すごく難しい役でね。生きてるんでもないし死に切ってるんでもないし、昔の人なんだけど今の見た目は若いっていうか。あんまり時代に限定されちゃうと難しい役だったんですけども。そういうところがあってね。妙に古風なところが僕はとても好きで、キャスティングをしました。

エリカさんは、まさにその目がとても強くて印象的だったんですよね。で、オーディションの時、普通は「おはようございまーす」って言ってにこにこって子が多い中で、ほとんど笑わずにこのままこういう形でいましてですね。
僕もオーディションのときにあまり話さずに黙ってその人の表情を見たり、話を聞いたりしてるんですけど、黙ってる僕に向かってね、「何か悩みごとがあるの?」って(客席笑)言ったんですよね。それがすごく印象に残ってですね、彼女を選びました。

伊勢谷くんはまさに見たとおり、これほとんど伊勢谷くんは地に近い状況で、フリートークをしてもらってて、シチュエーションだけ決めて好きに話してもらってるんですけど。
オーディションで会ったときにも、伊勢谷くんだったらいつを選びますかって話をしたら、「いや僕は選ばないですねえ」と言って話し始めた話とか表情とかがとても面白くて。で、特別に伊勢谷友介という役を新たに作って、そのまま出てもらいました。

三人とのかかわりはそんな感じです。


女性 :
あと、お二人に質問なんですけど、着てる制服がすごく素朴で可愛らしかったんですけど、特にARATAさんは今までたくさんモデルさんをやっていて、服については思うところがあったんじゃないかと思うので、洋服のことをききたいと思うんですが。


ARATA :
洋服はですね、スタイリストの山本康一郎さんていう方が、職員は全員作って下さったんですね。いろんなところで集めてきて。スーツとかは作ったんです。


是枝 :
布地を選んで、洗濯機で石と一緒に洗って、くたくたな感じを出したり。


ARATA :
ほんとに、すべて計算された作りで、なんだろう…袖とか、ジャケットを羽織ったときの肩の位置とかが、微妙にちっちゃかったりするんですね。それ全部計算して作って。パンツの裾もちょっと短くして。ほんと完璧なスタイリングをしてくれたんですけれども。
…エリカちゃんのもそうだよね。


女性 :
ひとつ気になったことがあるんですけど、動物っていうのはあの世界には行けないんですか。(客席笑)わたしも犬を飼ってたんですけど、そのことでこういう質問をするんですけど。


是枝 :
…難しい質問なんですけど…。(客席笑)えー、そうですねぇ。そこまでは考えませんでしたね。

あのー、カトリックの国に行ったときに、「本当にあそこは悪いことした人間もみんな行くのか」って、「悪いことした人間は別に行くところがあるんじゃないのか」って言われたときには、「いや悪いことした人間もみんな行くんです」っていうふうに自信をもって言ったんですけど、動物まではちょっと、考えてませんでしたのでちょっと…宿題にさせてください。

…じゃあほんとうに時間がないので、最後の質問にさせてください。じゃあARATAくん…


ARATA :
「どうしても話したい」っていう人がいたら…(客席笑)




女性 :
月曜日から土曜日まで仕事してるんですけど、日曜日はお休みですか。(客席爆笑)


是枝 :
映画の中で?…はい、あの…無事にみんな送り届けられれば、土曜日で終わって、日曜日はみなさん趣味の時間に使うっていうようなシチュエーションで、一週間の物語にしたんですけど。
たまたまみなさん観ていただいたやつは、ARATAくんがちょっとこう…ね。通常のルールとは違う選び方をしたので、日曜日までこぼれたりはしてるんですけど。通常は六日間働いて一日休みという。

あのー、あんまり僕、なんの宗教もないんですけど、一応ね、初七日っていうのをベースにして、七日間の流れっていうのを考えた設定だったことはあるんですよ。




是枝 : ほんとに短い時間ですけども、こうやってお話をしながらまた、僕たち作った側の中でも、この映画をいろんな形で反趨して成長させていけますし、みなさんの中でもまた、こういう時間があることで、より少しでも豊かな形で残っていただけたらなと思っています。
で、5月もできるだけなんとかこういうようなティーチインという形で集まってみなさんとお会いできるような形をとりたいと思いますので、そのときはまた友達を誘ってきて下さい。

それと、表の公衆電話の上に、「みなさんの思い出を書いて送ってください」っていう葉書が置いてありますので、そちらのほうももし気が向いたら持って帰っていただいて、送っていただければと思います。よろしくお願いします。

じゃあ今日は、どうもほんとうにありがとうございました。


ARATA :
えーと、今日はたくさん手を挙げていただいてありがとうございます。今日お話しできなかった人達は、「ワンダフルライフ」の、インターネットであるんですよね?…ホームページがあるので、もし家にある方は開いて、みなさんがそれぞれ感じた気持ちや感想などをぜひ送ってください。
個人的な話なんですけど、僕は東京でのティーチインという形は初めてで、すごく楽しみにしていました。どうもありがとうございました。


エリカ :
あんまり言うことはないんですけど、感謝の気持ちでいっぱいです。ほんとに。それから…ありがとうございました。
 
         
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